難読漢字図鑑 植物編
凌霄花
のうぜんかずら
夏になるとつるを垂らして、その先に大きなオレンジ色の花をたくさん咲かせます。お庭で育てている人も多く、壁を乗り越えてオレンジ色があふれて、夏の日差しに疲れた眼を楽しませてくれます。「凌」は「しのぐ」と訓読みする漢字で、「乗り越える」ことを表します。「霄」は「空」を表し、「はるかに高い空」というイメージを含んでいます。「凌霄花」とは壁などを伝って高いところまで上っていくところから名付けられたものですが、ややオーバーな気もします。
日本語名の「かずら」は、つる性の植物のこと。「のうぜん」については、「凌霄」の音読みが変化したものだと考えられています。「凌霄」を音読みすると、リョウショウ。「霄」は古くはセウと音読みされていたので、「ぜん」に変化したのはわからないでもありません。「凌」のリョウがノウに変わるのはちょっと不思議ですが、「檸檬レモン」だって本来の音読みはネイモンですから、ラ行音とナ行音とは、漢字の発音の世界では近いようです。
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