難読漢字図鑑 植物編
蓮華升麻
れんげしょうま
８月も終わりごろになると、ぼくがふだん利用している西武池袋線には、「御岳山レンゲショウマ祭り」の広告が貼り出されます。沿線では、一足早い秋の訪れを告げる風物詩のようなものになっています。レンゲショウマは、日本固有の花。絶滅危惧種にも指定されているそうですが、アンティークな電球のようなその花の格好といい、白の先っぽに紫という色合いといい、なんともいえない浮き世離れした魅力があります。数年前、御岳山まで見に行ったのですが、お祭りのポスターを目にするたびに、また見に行きたくなります。
「蓮華升麻」という名前は、花が「蓮華」に、葉が「升麻」という草に似ているところから付けられたとか。「蓮華」とはハスの花のことで、ちょっと仏教の雰囲気が漂います。一方の「升麻」は、正確にはサラシナショウマという草だそうです。「升麻」とは、中国では漢方薬の材料になる植物。詳しいことはわかりませんが、サラシナショウマも、それと似たような植物なのでしょう。
仏教と漢方とが組み合わさった名前だと思うと、独特の浮き世離れ感も、またいっそう深まろうというものです。
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